安静・冷却
TFCC損傷
手首の痛み「TFCC損傷」とは?対処法もご紹介!
手をついて立ち上がる際やドアノブをひねる際などに手首の痛みを感じたことはありませんか?
その原因に「TFCC損傷」が挙げられます。
TFCCとは手首の関節内にある組織のことで、スポーツによるケガや使いすぎによって損傷を起こしてしまう場合があります。
放置することで痛みが強くなり、日常にも支障が出てくるかもしれません。
メカニズムを知って、早めの対処と予防を始めていきましょう。
こちらのページでは、TFCC損傷が起こる仕組みや症状の特徴、セルフケアの方法を詳しくご紹介しています。
目次
contents
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こんなお悩みありませんか?
trouble
こんなお悩みありませんか?
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TFCC損傷とは?症状・特徴について
symptoms
TFCC損傷とは?症状・特徴について
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TFCC損傷は、手首に痛みが生じるケガです。
スポーツ選手に多いといわれていますが、誰でも発症する可能性があります。
適切なケアができるよう、TFCC損傷の仕組みや原因を知りましょう。
TFCC損傷について
TFCC損傷とは、手首の小指側にある「三角線維軟骨複合体(TFCC)」と呼ばれる組織を損傷した状態をいいます。
TFCC損傷とは
三角線維軟骨複合体(TFCC)は、三角線維軟骨と橈尺(とうしゃく)靭帯のおもに2つのパーツからなる組織です。
TFCCには「手首を小指側に倒したり、手をついたりした際の衝撃を緩和する」「手首を回内・回外(回旋)する際に骨の位置を安定させる」役割があるといわれています。
一度の大きな外力や繰り返しのストレスによって、TFCCを損傷してしまうケースがあります。
TFCC損傷の具体的な原因については、次に詳しくご紹介しています。
痛みの特徴
圧痛
手首の小指側を押すと、狭い範囲での圧痛がみられます。
腫れ、熱感
症状が進行すると手首が腫れて、熱感を感じる場合があります。
運動痛
手首を小指側に倒す動作や前腕(肘と手首の間部分)を内側、外側に回す動作時に、患部に痛みが誘発される場合があります。
日常生活では、ドアノブを回したり、ペットボトルを開けたりするときに痛みを感じやすくなっています。
基本的にTFCC損傷では、安静時の痛みは起こらないといわれています。
可動域制限
痛みによって、手首を回す動きに制限が出やすくなっています。
また、手首を動かそうとした際に、関節に抜けたような感覚を覚える場合もあります。
TFCC損傷の原因
Cause
TFCC損傷の原因
Cause
TFCC損傷の発生原因には、次のものが挙げられます。
手首への強い衝撃
転倒や事故などによる、一度の大きな外力でTFCCを損傷する場合があります。
とくに転倒して勢いよく手を付いたときに、TFCCを損傷するケースがよく見受けられます。
手首に急激な背屈(反らせる動き)やひねりの負荷が加わることが、要因に考えられています。
オーバーユース
手首の使いすぎで繰り返しの負荷がかかる「オーバーユース」により、TFCC損傷が引き起こされる場合があります。
デスクワークや家事、育児などによる手の酷使のほかにテニス、ゴルフ、野球といったスイング動作の繰り返しで手首を痛める方もいらっしゃいます。
生まれつき
先天的に尺骨(しゃっこつ:前腕の小指側の骨)が橈骨(とうこつ:前腕の親指側の骨)よりも長いことで、TFCC損傷が発生する場合があります。
尺骨が長いと、手首の関節において尺骨と手根骨が衝突を起こしやすくなっているためです。
生まれつきの尺骨の長さで起こった手首の痛みは「尺骨突き上げ症候群」とも呼ばれています。
TFCC損傷の類似症状
similar symptoms
TFCC損傷の類似症状
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類似症状の例
尺側手根伸筋腱鞘炎
手首を反らせたり、小指側に傾けたりする筋肉の腱「尺側手根伸筋腱」に生じた腱鞘炎になります。
腱鞘炎とは、筋肉と骨とをつなぐ繊維状の「腱」と、腱を包んでいる「腱鞘」が摩擦を繰り返すことで、炎症を起こした状態を指します。
ドケルバン病
親指を伸ばす筋肉の腱に起きた腱鞘炎になります。
ドケルバン病では、手首の親指側に圧痛や運動時の痛みが生じます。
キーンベック病
手首の骨の一部「月状骨」が潰れて、平たくなってしまう病気です。
キーンベック病では、手首の真ん中あたりに痛みが生じます。
原因により処置の方法が異なる場合があります。
手首の痛みが続く場合は、一度医療機関や接骨院・整骨院で状態を確認してもらってください。
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TFCC損傷の対処法
APPROACH
TFCC損傷の対処法
APPROACH
TFCC損傷では、手首の靭帯や軟骨を損傷していることが考えられています。
そのため、通常の外傷と同じように、炎症や腫れを抑えていく対処が必要です。
使いすぎもTFCC損傷の原因となるため、再発防止のために普段からの予防も大切です。
こちらでは、TFCC損傷の対処法と予防法をご紹介いたします。
痛みや腫れが出ている際は、患部をなるべく安静に保ちましょう。
無理に動かすことで、損傷を悪化させる可能性があります。
また、氷水を当てて冷却することにより、炎症や痛みの緩和を図れる場合があります。
テーピング・サポーター
テーピングを貼ることで患部にかかる負担を減らし、治癒力を高めていきます。
TFCC損傷については、手首を一周するように貼ってひねりの動きを制限したり、親指側から引っ張るようにして手首が小指側にいくことを防止したりする貼り方がよく使用されています。
また、手首を覆うサポーターにより、患部の安静を保つ方法もあります。
ストレッチ
炎症が落ち着いたら、痛みの状態をみてストレッチを行いましょう。
前腕の緊張をゆるめることで、手首にかかる負担の軽減を期待できます。
手首を反らせたり、手のひら側に曲げたりするストレッチがあります。
スプリント・リハビリ
手首に強い痛みや腫れが出ている場合は、医療機関や接骨院・整骨院で専門的な処置を受けることをおすすめしています。
スプリントでしっかりと手首を固定し、炎症の状態にあわせた運動療法や手技などのリハビリを行い、症状の早期改善を目指しましょう。
TFCC損傷の予防法
PREVENTION
TFCC損傷の予防法
PREVENTION
身体のコンディションを整えておくことで、TFCC損傷を予防することができます。
負担をかけない
TFCC損傷の原因の1つにオーバーユースが挙げられます。
繰り返し手首を痛めている方は、意識的に手を休ませるように気をつけましょう。
また、身体の使い方が悪いことで、手首に余計な負担をかけている場合があります。
スポーツをされている方は、ケガを予防するためには運動フォームを見直してみることも大事です。
強い衝撃を与えない
転倒時に手を勢いよくつくことで、TFCCを痛めやすくなっています。
部屋を整理し、床になるべくものを置かないようにして、転倒が起こるリスクを下げておきましょう。
また、スクワットやバランストレーニングにより、体幹を鍛えておくことで転倒しにくい身体作りが行えます。
準備運動
手首の痛みを繰り返している方は、運動のフォームが崩れている可能性があります。
手首に余計な力が入っていないか、フォームを一度見直してみてください。
また、オーバーユースになっている場合は、しっかり休息することも大切です。
アイシング
運動後、手首に熱感がある際は氷水でアイシングしましょう。
冷やすことにより、炎症の軽減を図れます。
よくある質問
Q&A
よくある質問
Q&A
TFCC損傷とは何ですか?
手首の小指側にある、軟骨や靭帯からなる組織(三角線維軟骨複合体)を損傷した状態になります。
TFCC損傷のおもな原因は何ですか?
転倒して手をついた際の発症が良くみられます。
その他、手の酷使や加齢にともない発症するケースもあります。
TFCC損傷の一般的な症状は何がありますか?
手首を反らせたり、小指側に倒したりした際の痛みがおもな症状です。
患部の腫れや熱感、圧痛などがみられる場合もあります。
TFCC損傷が起きた際、最初にどのような処置をすれば良いですか?
サポーターやテープで手首の動きを制限し、安静を保つことが大切です。
また、熱感がある際は、氷水で冷やしましょう。
TFCC損傷を改善するには、どの部位をストレッチしたら良いですか?
前腕(手首と肘の間部分)のストレッチが有効とされています。
痛みの出ない範囲で手首を反らせたり、手のひら側に曲げたりすることでストレッチできます。
接骨院・整骨院におけるTFCC損傷の施術内容を教えてください
患部に超音波や電気を当てて、炎症の抑制を図ります。
また、鍼灸や手技で周辺の筋肉をほぐし、患部への負担を軽減していく場合もあります。
TFCC損傷の施術期間はどれくらいですか?
2.3ヶ月ほどかかることが多くなっています。
しかし、重症度によるため、期間は個人差があります。
TFCC損傷を放置するとどのような問題が起こる可能性がありますか?
患部の痛みや腫れが悪化して、日常動作に支障が出てくる可能性があります。
TFCC損傷と他の病気を見分けるポイントはありますか?
手首の親指側が痛む場合は「ドケルバン病」、手首の中央部分が痛む場合は「キーンベック病」が疑われます。
TFCC損傷の再発を防ぐためにはどうすれば良いですか?
体幹の筋力やバランス感覚を鍛えて、転倒のリスクを下げておきましょう。
また、手を使いすぎている方は、休養を入れることも大切です。